経営・管理ビザの常勤職員雇用義務|対象者と判断基準
2025年10月16日施行の改正で新設された経営・管理ビザの常勤職員雇用義務を解説。対象となる常勤職員の範囲・判断基準・日本語能力との関係をまとめます。
2025年10月16日施行の上陸基準省令改正により、在留資格「経営・管理」の申請には1人以上の常勤職員の雇用が義務付けられました。常勤職員の対象範囲・判断基準・日本語能力要件との関係を正確に把握しておく必要があります。
常勤職員として認められる対象者
常勤職員の対象は以下の者に限られます。
- 日本人
- 特別永住者
- 法別表第二の在留資格をもって在留する外国人(永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等・定住者)
法別表第一の在留資格(就労ビザ等)をもって在留する外国人は、常勤職員の雇用義務を満たす対象にはなりません。
常勤職員の判断基準
常勤職員か否かは以下の内容・観点から判断されます。
勤務の実態として、休日その他勤務を要しない日を除き、一定の勤務計画のもとに毎日所定の時間中、常時その勤務に従事しなければならないものであること、および職務に応じた給与等が設定されていることが必要です。
待遇の面では、以下の3点を満たすことが求められます。
労働日数が5日以上かつ年間217日以上であり、かつ週労働時間が30時間以上であること、入社日を起算点として6か月間継続して勤務し全労働日の8割以上出勤した職員に対し10日以上の年次有給休暇が与えられること、雇用保険の被保険者であり1週間の所定労働時間が30時間以上であることです。
在籍出向・派遣・請負の形態で業務に従事している労働者は、業務に従事している事業所の常勤職員とみなすことはできません。
複数名いる場合の書類提出
常勤職員が複数名在籍している場合、全員分の関係書類を提出する必要はありません。少なくとも1名が基準を満たすことが確認できれば足ります。
常勤職員と日本語能力要件の関係
日本語能力要件(B2相当以上)については、申請者本人または常勤職員のいずれかが満たせば要件を充足します。この場合の「常勤職員」には、法別表第一の在留資格をもって在留する外国人も含まれます。
つまり、雇用義務としての常勤職員(法別表第二等に限定)と、日本語能力要件を満たす者としての常勤職員(法別表第一も含む)では対象範囲が異なります。具体的な例は以下のとおりです。
基準を満たす例として、日本人または特別永住者1名以上を常勤職員として雇用している場合、法別表第二の在留資格の外国人1名(日本語能力立証あり)以上を雇用している場合、法別表第二の在留資格の外国人1名(日本語能力立証なし)および法別表第一の在留資格の外国人(日本語能力立証あり)1名を雇用している場合が挙げられます。
基準を満たさない例として、法別表第一の在留資格の外国人(日本語能力立証あり)のみを雇用している場合、法別表第二の在留資格の常勤職員のみを雇用しているが日本語能力の立証がない場合が挙げられます。
よくある質問
Q. パートタイム労働者を常勤職員として雇用できますか?
できません。週労働時間30時間未満・年間217日未満など、常勤職員の判断基準を満たさない者はパートタイム労働者と判断されます。
Q. 在籍出向や派遣社員は常勤職員として認められますか?
認められません。在籍出向・派遣・請負の形態で業務に従事している者は、その事業所の常勤職員とみなすことはできません。
Q. 就労ビザで在留する外国人を雇用すれば常勤職員の要件を満たせますか?
満たせません。法別表第一(就労ビザ等)をもって在留する外国人は、常勤職員の雇用義務を満たす対象外です。ただし、その外国人がB2相当以上の日本語能力を有している場合、日本語能力要件を充足する者として別途カウントできます。
Q. 常勤職員が退職した場合、どうすればよいですか?
常勤職員の雇用は継続的な要件です。退職により基準を満たさなくなった場合は速やかに新たな常勤職員を雇用する必要があります。次回の在留期間更新申請時に雇用状況が確認されます。
行政書士アーチ事務所は、経営・管理ビザの申請・更新を専門とする行政書士事務所です。常勤職員要件への対応・必要書類の準備・申請手続きについて、ご相談をお受けしています。まずはお気軽にお問い合わせください。
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