特定技能

特定技能の支援記録・面談記録の作り方【2025年4月改正対応・行政書士が解説】

特定技能の定期面談(参考様式第5-5号・5-6号)と相談記録書の作り方を行政書士が解説。2025年4月からオンライン面談が解禁された際の録画保存義務、記録の保管期間、年1回の対面推奨ルールも整理します。

特定技能の支援義務の中でも、定期面談と支援記録の作成・保管は実務上の負担が大きく、かつ在留資格更新審査や入管の実地調査で確認される重要な証拠書類です。2025年4月から面談はオンラインでの実施が解禁されましたが、録画保存などの新ルールもあります。何をどのように記録すればよいかを整理します。

行政書士アーチ事務所では特定技能の支援管理サポートを行っています。面談は実施しているが記録が不十分、オンライン面談の録画方法がわからないという企業からの相談が増えています。記録の作り方を正確に把握しておくことが、在留更新をスムーズに進めるカギです。

定期面談とは

定期面談は、特定技能外国人が適切な環境で就労・生活できているかを確認するため、特定技能所属機関(受入れ企業)または登録支援機関が3か月に1回以上、特定技能外国人本人およびその監督者(直属の上司等)から直接聞き取りを行う義務的支援です。

2025年4月1日の省令改正で定期届出が年1回に変更されましたが、定期面談の頻度は従前のとおり3か月に1回以上のまま変更されていません。定期面談の実施頻度は減りませんので注意してください。

2025年4月からのオンライン面談解禁と新ルール

オンライン面談が正式に可能に

2025年4月1日以降、特定技能外国人の同意がある場合に限り、ビデオ通話ツール(Zoom・Teams等)を使ったオンライン面談が正式に認められるようになりました。遠隔地に勤務する外国人にとって移動の負担が減り、実務上の利便性が大幅に向上しています。

オンライン面談の主なルール

項目内容
同意要件特定技能外国人本人の同意が必要
録画・保存オンライン面談の様子は録画し、特定技能雇用契約終了日から1年以上保存
対面の推奨年1回以上の対面面談の実施が望ましい
初回・担当者交代時できる限り対面で実施することが望ましい
問題発覚時対面での再面談が必要
録画の保存を怠ると、地方出入国在留管理局から閲覧を求められた際に応じられなくなります。録画データの保管場所・期間・担当者を社内ルールとして定めておくことを推奨します。

面談記録の作り方:参考様式第5-5号・第5-6号

面談を実施したら「定期面談報告書」として記録を作成します。出入国在留管理庁が公開している参考様式を使用するか、必要事項を網羅した自社フォーマットでも構いません。

参考様式の種類

  • 参考様式第5-5号:特定技能外国人本人との面談記録
  • 参考様式第5-6号:監督者(直属の上司等)との面談記録

両者はセットで作成することが基本です。

面談記録に記載する主な内容

基本情報

  • 面談実施日
  • 面談場所(対面の場合)またはオンライン面談の方法・ツール名
  • 面談時間
  • 使用言語(通訳の有無も記載)
  • 面談実施者の氏名・所属
  • 特定技能外国人の氏名・在留カード番号

面談で確認する主な事項(外国人本人)

  • 業務内容が雇用契約と合致しているか
  • 実労働時間・休日の状況
  • 給与の支払い状況(金額・振込先に問題はないか)
  • 健康状態・生活状況
  • 不当な扱いや差別を受けていないか
  • 相談・困りごとの有無
  • 日本語学習や生活支援への要望

面談で確認する主な事項(監督者)

  • 特定技能外国人の業務遂行状況
  • 指示系統・コミュニケーションの状況
  • 問題行動・トラブルの有無
  • 労働時間管理の状況
面談で「問題なし」の回答が続く場合も、具体的な状況を簡潔に記録しておくことが重要です。「問題なし」とだけ記載した記録は、実際に面談を行ったことの証拠として薄くなります。

面談できなかった場合

やむを得ない理由で3か月以内に面談を実施できなかった場合は、その理由を記録した「理由書」を作成します。理由書がなければ支援義務の不履行とみなされるリスクがあります。

相談記録書の作り方

相談記録書は、特定技能外国人から相談・苦情が発生した場合にその都度作成する書類です。

相談・苦情が一切ない場合は、相談記録書の作成は不要です。ただし、相談があった場合は必ず記録を残してください。

相談記録書に記載する主な内容

  • 相談・苦情の発生日
  • 相談者の氏名(プライバシーへの配慮が必要な場合は匿名化も可)
  • 相談・苦情の内容(具体的に記載)
  • 対応した担当者の氏名
  • 対応内容・講じた措置
  • 労働基準監督署・ハローワーク等への相談・通報を行った場合はその旨と結果

相談記録書は定期届出(参考様式第3-6号)の年1回提出時に、支援実施状況として反映させる必要があります。

記録の保管期間と保管方法

保管期間

面談記録・支援記録・相談記録書のすべてについて、特定技能雇用契約の終了日から1年以上の保管が義務付けられています。

オンライン面談の録画データも同様に、契約終了日から1年以上保存する必要があります。

保管方法

保管形態は紙媒体でも電子データでも構いませんが、地方出入国在留管理局から閲覧を求められた際に速やかに提出できる状態にしておくことが求められます。

退職した外国人の記録も、雇用契約終了日から1年間は保管し続ける必要があります。退職後にすぐ廃棄しないよう注意してください。

記録と定期届出の関係

2026年4月から始まった年1回の定期届出(参考様式第3-6号)では、対象期間中の面談結果・支援実施状況を届出書に反映させる必要があります。

日常的に面談記録・支援記録を蓄積していないと、定期届出の作成時に「何月の面談で何を確認したか」がわからなくなってしまいます。面談のたびに記録を作成・保存しておくことが、スムーズな定期届出につながります。

記録の種類作成タイミング保管期間
定期面談報告書(様式5-5号・5-6号)面談実施のたびに契約終了日から1年以上
オンライン面談録画データオンライン面談実施のたびに契約終了日から1年以上
相談記録書相談・苦情が発生したときのみ契約終了日から1年以上

よくある質問

Q. 面談は登録支援機関に任せていますが、記録は誰が保管しますか?

A. 登録支援機関が面談を実施した場合、記録の一次作成・管理は登録支援機関が行います。ただし、定期届出の最終的な提出責任は特定技能所属機関(受入れ企業)にあるため、定期届出時に登録支援機関から面談記録の提供を受けて内容を確認する必要があります。記録の原本保管場所についても登録支援機関との間で事前に確認しておくことをお勧めします。

Q. オンライン面談の録画に外国人が同意しない場合はどうすればよいですか?

A. オンライン面談は「特定技能外国人の同意がある場合」に実施できるものです。同意が得られない場合は対面面談を実施してください。録画の目的(入管からの要請への対応のための保管)を丁寧に説明し、理解を促すことが重要です。

Q. 面談は外国人の母語で行う必要がありますか?

A. 外国人が理解できる言語で実施することが求められます。日本語が十分でない場合は通訳者を介して実施します。面談記録書には「使用言語」と「通訳の有無」を明記してください。通訳者が介在した場合は通訳者の氏名も記録します。

Q. 自社フォーマットで面談記録を作成しても問題ありませんか?

A. 必要事項を網羅していれば自社フォーマットでも構いません。ただし参考様式第5-5号・5-6号は出入国在留管理庁が公開している標準様式であり、記載すべき事項が整理されているため、まずは参考様式をベースに使用することをお勧めします。

まとめ

特定技能の定期面談・支援記録は、在留資格更新や実地調査の際に確認される重要な証拠書類です。

  • 定期面談は3か月に1回以上(2025年4月改正後もこの頻度は変わらず)
  • オンライン面談は外国人の同意を得て実施可能(録画を1年以上保存)
  • 初回・担当者交代時はできる限り対面を推奨
  • 面談記録は参考様式第5-5号・5-6号を活用し、具体的な確認内容を記録する
  • 相談記録書は相談・苦情が発生したときのみ作成
  • すべての記録は雇用契約終了日から1年以上保管

記録管理の体制構築や定期届出の作成に不安がある場合は、行政書士アーチ事務所にご相談ください。

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本記事は出入国在留管理庁「特定技能制度における運用改善について」(2025年4月1日施行)および出入国在留管理庁「特定技能外国人の受入れに関する運用要領」をもとに作成しています。制度の詳細は個別状況により異なります。最新情報は必ず出入国在留管理庁の公式サイトでご確認ください。

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この記事の監修者

行政書士アーチ事務所

行政書士・申請取次行政書士

大阪市を拠点に、ビザ申請・在留資格手続き、特定技能、自社支援切り替え、外国人雇用を全国対応でサポート。

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大阪市を拠点に、特定技能の相談をオンラインで全国対応しています

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01

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