特定技能

特定技能「工業製品製造業」の要件・JAIM・対象業務【2026年最新版】

特定技能「工業製品製造業」の受入れ要件・10業務区分・JAIM加入手続き・産業分類の確認方法を解説。2025年の制度再編・旧協議会廃止など最新情報を行政書士が説明します。

導入

「製造業で特定技能外国人を受け入れたいが、何が変わったのか把握できていない」「JAIMとは何か・以前の協議会への加入で大丈夫か」「自社の業種が対象かどうか確認したい」——製造業の担当者から、こうしたご相談が増えています。

特定技能「工業製品製造業」分野は、2024年の制度再編で対象業務区分が3から10に拡大され、2025年7月からはJAIM(一般社団法人工業製品製造技能人材機構)への加入が必須になるなど、大きな変化が続いています。2025年12月末には従来の「製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会」の名簿が廃止され、JAIM名簿への移行が必要になりました。

この記事では、特定技能「工業製品製造業」の要件・試験・10業務区分・JAIM・産業分類確認の方法を最新情報に基づいて解説します。

このページの要点

Q1. 特定技能「工業製品製造業」の業務区分はいくつありますか? 10区分です。2024年3月の閣議決定により従来の3区分から10区分に拡大されました。①機械金属加工、②電気電子機器組立て、③金属表面処理、④紙器・段ボール箱製造、⑤コンクリート製品製造、⑥RPF製造、⑦印刷・製本、⑧紡織製品製造、⑨縫製の10区分です。

Q2. JAIMとは何ですか? 一般社団法人工業製品製造技能人材機構(JAIM)は、2025年6月に設立された経済産業大臣登録の法人です。工業製品製造業分野での特定技能外国人の受入れ事業所の管理・支援・技能試験の運営を担っています。2025年7月以降、受入れ事業所はJAIMへの賛助会員入会が必須です。

Q3. 以前の協議会(製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会)の加入は有効ですか? いいえ。2025年12月25日をもって、旧協議会の名簿は在留資格申請に使用できなくなりました。旧協議会に加入済みの事業所も、JAIMへの移行手続きが必要です。

Q4. 自社の業種が対象かどうかはどうやって確認しますか? JAIMの公式サイトに掲載されている産業分類一覧で確認します。事業所が何を製造しているか(産業分類)によって対象かどうかが決まります。対象外の産業分類では受け入れることができません。

Q5. 派遣形態での就労は認められていますか? いいえ。工業製品製造業分野では派遣形態での就労は認められていません。受入れ事業所との直接雇用のみです。

本文

特定技能「工業製品製造業」の概要

項目内容
所管省庁経済産業省
業務区分10区分(2024年3月閣議決定で拡大)
特定技能2号現時点では対象外(今後の制度改正を注視)
受入れ見込数約17万3,300人(2028年まで・2024年改定)
雇用形態直接雇用のみ(派遣不可)
分野別機関一般社団法人工業製品製造技能人材機構(JAIM)
JAIM年会費企業規模・所属団体により異なる(有料)

制度の変遷

特定技能「工業製品製造業」は以下のように変遷してきました。

  • 2019年4月:「素形材産業」「産業機械製造業」「電気電子情報関連産業」の3分野で開始
  • 2022年5月:3分野を「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業」に統合
  • 2024年3月:名称を「工業製品製造業」に変更・業務区分を3→10に拡大・受入れ見込数を約3.5倍に増加
  • 2025年7月:JAIMへの加入が必須化(旧協議会からの移行)
  • 2025年12月25日:旧協議会(製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会)の名簿廃止

現在は、受入れ事業所はJAIMに加入し、JAIMが代表して協議会に加入する仕組みになっています。

10の業務区分

特定技能「工業製品製造業」の業務区分は以下の10区分です。

業務区分主な対象業務
①機械金属加工旋盤・フライス盤・NC加工・溶接・板金・鋳造・鍛造など
②電気電子機器組立てプリント基板・電気機器・電子部品の組立て・検査など
③金属表面処理めっき・アルマイト処理・化成処理など
④紙器・段ボール箱製造段ボール箱・紙箱などの製造・加工
⑤コンクリート製品製造コンクリートブロック・パイルなどの製造
⑥RPF製造RPF(廃プラスチック・紙くず等から製造する固形燃料)の製造
⑦印刷・製本印刷物の製造・製本加工など
⑧紡織製品製造糸・織物・ニット製品などの製造
⑨縫製衣類・衣料品などの縫製

同一区分内であれば複数の作業に従事することができます。

縫製業の追加要件 縫製業が対象に追加された際、以下の特別な追加要件が設定されています。

  • 縫製作業のみを行うのではなく、複数工程(縫製・検品・梱包など)に従事すること
  • 受入れ企業が縫製品の製造に関する適正な環境を整備すること

縫製業については追加要件があるため、受入れ前に最新の運用要領で確認することが重要です。

産業分類の確認(最重要)

特定技能「工業製品製造業」で受け入れるためには、事業所が行っている産業が対象の産業分類に該当することが必要です。

確認方法 JAIMの公式サイト(jaim-skill.or.jp)に掲載されている「対象となる産業分類一覧」で確認します。

確認の基準

  • 事業所が何を製造しているか(産業分類)によって対象かどうかが決まります
  • 製造品出荷額の多寡は問いません
  • 対象外の産業分類の事業所はJAIMへの加入ができず、受入れもできません

受入れ企業の追加要件

  • 従事させる事業所において、直近1年間で対象となる産業の製造品出荷額等が発生していること
  • 製品を事業者自身が所有する原材料で製造していること(自社の原材料を支給して他企業が製造したものも含む)

産業分類の確認を怠ると、後から受入れができないと判明するケースがあります。JAIM加入前に必ず確認することが重要です。

JAIMについて

正式名称 一般社団法人工業製品製造技能人材機構(Japan Association for Human Resources in Industrial Product Manufacturing)

略称 JAIM(ジェイム)

所在地・設立 東京都港区虎ノ門5丁目11番2号・2025年4月7日設立(2025年6月 経済産業大臣登録)

JAIMの主な役割

  • 受入れ事業所の管理・審査
  • 技能評価試験の作問・実施
  • 対策講座の提供
  • 多言語による相談窓口の設置
  • 行動規範遵守支援

加入のタイミング 在留資格申請の前までに加入を完了させることが必要です。

年会費 企業規模(中小・大企業の区分)および所属する業界団体の有無によって異なります(有料)。詳細はJAIM公式サイトをご確認ください。

旧協議会からの移行が必要な企業へ 2025年12月25日以降、旧協議会(製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会)の名簿は在留資格申請に使用できません。旧協議会に加入済みの企業もJAIMへの移行手続きが必要です。JAIMへの加入がまだの場合は早急に対応することが必要です。

外国人本人の要件(試験)

特定技能「工業製品製造業」の1号を取得するには以下のいずれかが必要です。

パターン①:技能試験+日本語試験

  • 各業務区分に対応した技能評価試験に合格
  • 日本語試験(JFT-BasicまたはJLPT N4以上)に合格

技能試験は業務区分ごとに設定されており、受け入れたい業務区分の試験に合格している必要があります。

パターン②:技能実習2号修了 工業製品製造業分野に対応する技能実習2号を良好に修了した場合は試験が免除されます。製造業では技能実習からの移行が多いルートです。

受入れ企業の要件

特定技能制度の共通要件に加え、工業製品製造業分野特有の要件として以下があります。

  • JAIMへの賛助会員入会(在留資格申請前に完了が必要)
  • 対象の産業分類に該当する事業所であること
  • 直近1年間で製造品出荷額等が発生していること
  • 自社所有の原材料で製造していること
  • 派遣ではなく直接雇用であること

工業製品製造業分野の注意点

①旧協議会加入企業は必ずJAIMへ移行を 2025年12月25日以降、旧協議会名簿は使用不可となりました。移行手続きが未完了の場合は、更新申請・新規受入れができなくなります。早急に対応することが必要です。

②産業分類の事前確認が必須 対象外の産業分類の事業所は受入れができません。JAIM加入申請の前に公式サイトの産業分類一覧で必ず確認してください。

③業務区分と従事業務の整合確認 外国人が取得している業務区分の範囲内でのみ従事が可能です。複数の区分の業務に従事させたい場合は、それぞれの区分の試験合格または対応する技能実習修了が必要です。

④派遣は認められない いかなる形態であっても、実態として派遣となる場合は認められません。

⑤賃上げ等の取組報告義務 JAIM賛助会員は年1回、雇用している従業員への賃上げ等の取組実績を報告する義務があります。

在留資格申請に必要な主な書類

外国人本人に関する書類

  • 在留資格変更・認定申請書(最新様式)
  • パスポート・在留カードの写し
  • 技能評価試験・日本語試験の合格証明書
  • 健康診断個人票

受入れ企業に関する書類

  • 特定技能雇用契約書・雇用条件書の写し
  • 1号特定技能外国人支援計画書(最新様式)
  • 登記事項証明書・納税証明書
  • 社会保険・労働保険の納付確認書類

工業製品製造業分野特有の書類

  • JAIM賛助会員の名簿掲載証明(JAIMから発行されるもの)
  • 製造品出荷額等の発生が確認できる書類(直近1年間)

※書類は制度改正により変更になる場合があります。申請前に入管の最新の提出書類一覧表を必ず確認してください。

当事務所に相談できること

行政書士アーチ事務所では、特定技能「工業製品製造業」の受入れに関して以下のサポートを提供しています。

  • 産業分類の確認サポート:自社の業種が対象か確認する際のアドバイスをします。
  • JAIM加入サポート:加入手続きの流れ・必要書類の確認をサポートします。
  • 在留資格申請書類の作成・取次:分野特有の書類を含めた申請書類の作成・取次を行います。
  • 技能実習からの移行サポート:試験免除ルートでのスムーズな移行をサポートします。
  • 登録支援機関としての支援受託:入国後の10項目の支援業務を受託します。

FAQ

Q1. 旧協議会に加入済みですが、JAIMへの移行は必須ですか? はい、必須です。2025年12月25日以降、旧協議会の名簿は在留資格申請に使用できなくなりました。更新申請・新規受入れを続けるにはJAIMへの移行手続きを完了させる必要があります。

Q2. JAIMの年会費はいくらですか? 企業規模(中小・大企業)および所属する業界団体の有無によって異なります。詳細はJAIM公式サイト(jaim-skill.or.jp)でご確認ください。

Q3. 縫製業で受け入れる場合、通常の製造業と何が違いますか? 縫製業には追加要件があります。縫製作業のみでなく複数工程への従事が必要であるなど、運用方針に特別な要件が定められています。最新の運用要領でご確認ください。

Q4. 技能実習の職種と特定技能の業務区分が異なる場合はどうなりますか? 対応する業務区分に対応した技能試験への合格が必要です。技能実習の職種と特定技能の業務区分の対応関係はJAIM・入管の公式情報で確認してください。

Q5. 工業製品製造業は特定技能2号に移行できますか? 現時点(2026年5月)では工業製品製造業分野は特定技能2号の対象外です。今後の制度改正を注視することが必要です。

まとめ

特定技能「工業製品製造業」は、2024年の制度再編で対象業務区分が10区分に拡大され、2025年7月以降はJAIM(一般社団法人工業製品製造技能人材機構)への加入が必須となりました。旧協議会の名簿は2025年12月25日をもって廃止されており、移行がまだの企業は早急な対応が必要です。

自社の産業分類が対象かどうかの事前確認・JAIM加入・直接雇用の徹底が受入れの基本要件です。制度は今後も変更される可能性があるため、JAIMおよび経済産業省の公式情報を定期的に確認することが重要です。

行政書士アーチ事務所では、JAIM加入サポートから申請書類の作成・取次まで一括してサポートしています。お気軽にご相談ください。

ONLINE CONSULTATION

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行政書士アーチ事務所は大阪市を拠点に、ビザ申請・在留資格手続きのご相談を全国から受け付けています。 大阪府内の方はもちろん、遠方にお住まいの方や来所が難しい方も、LINE・WeChat・電話・お問い合わせフォームを使って申請準備を進めることができます。

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