就労ビザの配偶者・子どもを家族滞在で呼ぶ流れ
就労ビザを持つ外国人が配偶者・子どもを家族滞在ビザで日本に呼び寄せる手続きの流れを行政書士が解説。在留資格認定証明書の取得から入国・在留カード取得までをステップごとに説明。
就労ビザを持つ外国人が配偶者や子どもを日本に呼び寄せるには、「在留資格認定証明書(COE)」を日本の入管で取得し、その証明書をもとに相手国の日本大使館・領事館でビザ申請を行うという2段階の手続きが必要です。
「家族を早く日本に呼びたいのに、どこから手続きを始めればいいか分からない」「在留資格認定証明書とビザ申請の違いが分からない」——そうした疑問を持つ方は多くいます。
この記事では、就労ビザ保持者が配偶者・子どもを家族滞在ビザで呼び寄せる手続きの全体像を、ステップごとに分かりやすく解説します。
このページの要点
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| 呼び寄せ手続きの流れは? | ①日本の入管でCOE申請 → ②COEを海外の家族に送付 → ③相手国の日本大使館でビザ申請 → ④入国・在留カード取得の順です。 |
| 誰が申請できますか? | 就労ビザ(技術・人文知識・国際業務、経営・管理、研究など)を持つ方が「申請人との関係を証する者」として申請します。 |
| 審査期間はどのくらいですか? | COE申請の標準処理期間は1〜3か月程度です。書類の不備があればさらに長くなります。 |
| 申請はどこでしますか? | 扶養者(就労ビザ保持者)の住所地を管轄する出入国在留管理局に申請します。 |
| 子どもが日本で生まれた場合は? | 出生後60日以内に在留資格取得許可申請を行う必要があります。COE申請は不要です。 |
手続きの全体像
呼び寄せ手続きは大きく「日本側の手続き」と「海外側の手続き」の2段階に分かれます。
家族滞在ビザで配偶者・子どもを呼び寄せる場合、まず日本に在住する就労ビザ保持者(扶養者)が入管に対して「在留資格認定証明書(COE:Certificate of Eligibility)」の交付を申請します。COEとは、その外国人が日本の在留資格の条件を満たしていることを入管が認定した証明書です。
取得したCOEを海外の家族に送付し、家族が現地の日本大使館・領事館でビザ(査証)を申請します。ビザが発給されたら、来日して空港で在留カードの交付を受けます。
ステップ1:在留資格認定証明書(COE)の申請
COE申請は、扶養者が日本の入管に対して行います。家族本人(海外在住)は原則として申請できません。
申請できる人
- 扶養者本人(就労ビザ保持者)
- 扶養者から依頼を受けた行政書士(申請取次者)
申請先
扶養者の住所地を管轄する出入国在留管理局または出張所
主な必要書類
- 在留資格認定証明書交付申請書(入管所定の様式)
- 扶養者のパスポートコピー・在留カードコピー
- 扶養者の在職証明書
- 住民税の課税証明書・納税証明書(直近1〜2年分)
- 住民票(世帯全員のもの)
- 婚姻証明書または出生証明書(日本語訳付き)
- 家族(申請人)のパスポートコピー
- 証明写真(縦4cm×横3cm)
> 必要書類は国籍・家族構成・扶養者の職業などによって異なります。出入国在留管理庁の公式サイトで最新情報を確認するか、専門家に相談することをお勧めします。
審査期間の目安
標準処理期間は1〜3か月程度です。書類の不備や追加資料の提出が求められると、さらに長くなることがあります。時間的余裕を持って申請することが重要です。
ステップ2:COEの送付と在外公館でのビザ申請
COEが交付されたら速やかに海外の家族に送付し、現地の日本大使館・領事館でビザを申請します。
COEの有効期限に注意
交付されたCOEには有効期限(交付日から3か月)があります。この期間内に在外公館でビザ申請を行い、入国する必要があります。有効期限が切れた場合はCOEの再申請が必要になるため、送付方法(国際郵便・宅配便等)と所要日数を事前に確認しておきましょう。
在外公館でのビザ申請に必要なもの
- COE(原本)
- パスポート
- ビザ申請書(在外公館所定の様式)
- 証明写真
- その他、在外公館が指定する書類
> ビザ申請の必要書類・手数料・受付時間は国・公館によって異なります。必ず申請先の公館の公式情報を事前に確認してください。
ステップ3:入国と在留カードの取得
空港での入国審査を経て在留カードが交付されます。入国後は14日以内に市区町村で住民登録を行います。
入国時の流れ
- 成田・羽田・中部・関西・福岡・新千歳・那覇のいずれかの空港から入国
- 入国審査時にパスポート・COE・ビザを提示
- 在留カードが即日交付される(主要空港の場合)
- 入国後14日以内に市区町村役場で住民登録(転入届)を提出
> 主要7空港以外から入国した場合、在留カードは後日郵送となります。その場合はパスポートに「在留カード後日交付」のスタンプが押されます。
入国後に忘れずに行うこと
- 市区町村での住民登録(14日以内)
- 国民健康保険への加入手続き(必要に応じて)
- 子どもの場合は学校の転入・入学手続き
- 資格外活動許可の申請(アルバイトを希望する場合)
子どもが日本で生まれた場合
日本国内で生まれた子どもは、出生後60日以内に「在留資格取得許可申請」を行う必要があります。COE申請は不要です。
日本で生まれた外国人の子どもは、出生の事実をもって一時的に在留が認められますが、出生後60日を超えて在留するには在留資格を取得しなければなりません。
申請が遅れると不法残留になるリスクがあるため、出生後はできるだけ早めに手続きを進めてください。
必要書類(目安)
- 在留資格取得許可申請書
- 出生届受理証明書または出生証明書
- 両親のパスポート・在留カードのコピー
- 住民票(世帯全員のもの)
すでに日本に在留している家族を家族滞在に変更する場合
別の在留資格(短期滞在など)で在留中の家族を家族滞在に変更する場合は、「在留資格変更許可申請」を行います。
観光ビザ(短期滞在)で来日している配偶者や子どもを、そのまま家族滞在に変更することを希望するケースがあります。この場合、在留資格変更許可申請を入管に対して行います。
ただし、短期滞在での在留中に変更申請することが原則として許可されるかどうかは、個別の事情によります。「短期滞在で来て、そのまま切り替えればいい」と安易に考えることは避け、事前に専門家に確認することをお勧めします。
> 短期滞在からの在留資格変更は、原則として認められていないとされています。ただし、やむを得ない特別の事情がある場合には例外的に許可されることもあります。個別の判断が必要です。
手続きでつまずきやすいポイント
書類の不備・COEの有効期限切れ・扶養者の税金滞納が、手続きが長引く主な原因です。いずれも個別の事情によって対応が異なるため、思い当たる点がある場合は早めに専門家に確認することをお勧めします。
翻訳の不備
婚姻証明書や出生証明書など外国語の書類は、日本語訳が必要です。翻訳の精度が低いといった不備が原因で審査が止まることがあります。
COEの有効期限
COEには有効期限(交付日から3か月)があります。期限内に在外公館でのビザ申請・入国を完了できるよう、送付スケジュールには余裕を持ってください。
扶養者の収入・税金の問題
扶養者の年収が不十分と判断されたり、住民税や年金の未納が発覚したりすると、不交付や不許可になる場合があります。申請前の状況確認は専門家に相談するのが確実です。
書類の有効期限
課税証明書など、発行から一定期間以内の書類が求められます。申請のタイミングについても専門家に確認することをお勧めします。
申請前に相談をお勧めする理由
呼び寄せ手続きは、扶養者の状況・国籍・家族構成によって必要な手続きと書類が大きく異なります。「自分のケースでは何が必要か」を早めに把握することが、スムーズな入国への近道です。
COE申請から入国まで数か月かかることも多く、途中で不備が発覚すると大幅に遅れます。書類の準備を始める前に、まず専門家に状況を相談することをお勧めします。
行政書士アーチ事務所に相談できること
「どの書類から準備すればいいか分からない」「COEの申請を代わりにやってほしい」——そうしたご要望に、行政書士アーチ事務所が対応します。
| サポート内容 | 詳細 |
|---|---|
| 申請可否・スケジュールの確認 | 扶養者の状況をヒアリングし、申請の見通しと準備スケジュールをご説明します。 |
| 必要書類リストの作成 | 国籍・家族構成・扶養者の職業に応じた書類リストを個別に作成します。 |
| 書類作成・翻訳サポート | 申請書・理由書の作成をサポートします。外国語書類の翻訳が必要な場合もご相談ください。 |
| COE申請の代行(申請取次) | 入管への申請書類の提出を代行します。お客様が入管に出向く手間を省けます。 |
| 在留資格変更・取得申請の対応 | 短期滞在からの変更や、日本生まれの子どもの在留資格取得申請にも対応します。 |
英語・中国語でのご相談にも対応しております。初回相談の詳細はお気軽にお問い合わせください。
FAQ
Q1. COEの申請から家族が入国するまで、どのくらいかかりますか?
COEの審査期間(1〜3か月)+COEの送付日数+在外公館でのビザ申請期間(1〜2週間程度)を合計すると、申請開始から入国まで最低でも2〜4か月はかかると見込んでおくことをお勧めします。書類の不備があればさらに長くなります。
Q2. COEの申請は本人(海外在住の家族)でもできますか?
在留資格認定証明書の申請は、原則として扶養者(日本在住の就労ビザ保持者)が行います。海外在住の家族本人による申請は認められていません。扶養者本人または申請取次者(行政書士など)が申請します。
Q3. 短期滞在(観光ビザ)で来日してから家族滞在に変更できますか?
短期滞在から家族滞在への在留資格変更は、原則として認められていません。ただし、やむを得ない特別の事情がある場合に例外的に許可されることがあります。原則どおりCOE申請→ビザ申請の手順を踏むことをお勧めします。個別の判断が必要な場合は専門家にご相談ください。
Q4. 子どもだけを先に呼び寄せることはできますか?
子どもだけを先に呼び寄せる場合も、同様にCOEの申請が必要です。ただし、子どもが未成年の場合は監護者・同居者の状況も審査されます。日本側で子どもの監護を担う扶養者がいること、生活環境が整っていることを示す書類が求められる場合があります。
Q5. COEが不交付になった場合、どうすればいいですか?
不交付通知を受けた場合は、理由を確認したうえで書類を補強して再申請することができます。ただし、不交付の理由によっては、在留資格そのものの条件を見直す必要がある場合もあります。再申請の前に専門家に状況を相談することをお勧めします。
まとめ
就労ビザの配偶者・子どもを家族滞在ビザで呼び寄せる手続きは、「COE申請→ビザ申請→入国」という流れで進みます。審査期間を含めると入国まで数か月かかることが多いため、早めの準備が重要です。
- 手続きは「日本側のCOE申請」と「海外側のビザ申請」の2段階。
- COEには有効期限(3か月)があり、送付・申請スケジュールの管理が重要。
- 扶養者の収入・税金・社会保険の状況が審査の鍵を握る。
- 書類の準備・スケジュール管理は個別の事情によって異なるため、早めの相談が有効。
- 日本生まれの子どもは出生後60日以内に在留資格取得許可申請が必要。
手続きに不安がある場合は、行政書士アーチ事務所へお気軽にご相談ください。書類の準備から申請代行まで、一貫してサポートします。
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