家族滞在ビザとは?対象者と取得条件を行政書士が解説
家族滞在ビザの対象者・取得条件・必要書類・審査ポイントを行政書士が分かりやすく解説。就労ビザ保持者の配偶者・子どもを日本に呼ぶ方法と注意点を網羅。
家族滞在ビザ(在留資格「家族滞在」)とは、日本に合法的に在留する外国人(就労ビザ・留学ビザ等の保持者)に扶養される配偶者または子どもに付与される在留資格です。 就労は原則認められておらず、生計は扶養者に依存することが前提です。
「日本で働いているのに、家族を呼び寄せられないのだろうか」「配偶者や子どもと一緒に暮らしたいけれど、どんなビザが必要なのか分からない」——そうした悩みを抱える方は少なくありません。
この記事では、家族滞在ビザの対象者・取得条件・必要書類・審査で見られるポイント・よくある不許可の理由まで、行政書士の視点から分かりやすく整理します。
このページの要点
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| 家族滞在ビザとは何ですか? | 就労系・身分系などの在留資格を持つ人の「扶養を受ける配偶者または子ども」に与えられる在留資格です。 |
| 誰が申請できますか? | 就労ビザ(技術・人文知識・国際業務、経営・管理など)、留学ビザ等を持つ方の配偶者と子どもが対象です。永住者・日本人配偶者等の家族は別の在留資格になります。 |
| 在留期間はどのくらいですか? | 3か月・6か月・1年・3年のいずれかが付与されます。扶養者の在留資格の期間に合わせて更新します。 |
| 家族滞在でアルバイトはできますか? | 原則として就労は認められていません。アルバイトをする場合は「資格外活動許可」の申請が別途必要です(週28時間以内)。 |
| 申請はどこでしますか? | 扶養者の住所地を管轄する出入国在留管理局(入管)で申請します。海外から呼び寄せる場合は在外公館での査証申請が必要です。 |
家族滞在ビザとは?制度の基本を理解しよう
家族滞在は、入管法別表第一に定められた在留資格で、扶養者に「扶養される」ことが許可の大前提です。
「家族滞在」とは、出入国管理及び難民認定法(入管法)の別表第一に定められた在留資格のひとつです。日本に合法的に在留している外国人(扶養者)に「扶養される」配偶者または子どもに対して付与されます。
自ら就労して収入を得ることは原則として認められておらず、生計は扶養者に依存していることが前提です。
扶養者となれる在留資格の種類
家族滞在の申請ができるのは、扶養者が次のような在留資格を持っている場合です。
- 就労系: 技術・人文知識・国際業務、経営・管理、研究、教育、技能、医療、介護 など
- 身分系の一部: 定住者(※永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等の家族は別資格)
- その他: 文化活動、留学 など
> 注意: 永住者や日本人(特別永住者含む)の配偶者・子どもは「家族滞在」ではなく、「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」といった別の在留資格になります。
家族滞在ビザを申請できる人・取得条件
家族滞在の対象は「配偶者」と「子ども」の2種類で、いずれも法律上の関係であることが必要です。
対象者:配偶者と子ども
| 対象者 | 条件・補足 |
|---|---|
| 配偶者 | 法律上の婚姻関係にある配偶者。事実婚・内縁関係は原則として対象外。 |
| 子ども | 実子・養子いずれも対象。年齢制限はないが、成人した子どもは扶養実態が重視される。 |
主な取得条件
家族滞在が許可されるためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
- 扶養者が有効な在留資格を持ち、日本に在留していること
- 扶養者に扶養する経済的能力があること(収入・資産が審査される)
- 申請者(配偶者・子ども)と扶養者の関係が公的書類で証明できること
- 婚姻・親子関係が法律上有効であること
- 申請者本人が上陸許可基準に該当しないこと(入管法上の拒否事由がないこと)
家族滞在ビザの必要書類
必要書類は申請種別・国籍・扶養者の職業などによって異なります。以下は代表的な書類です。
必要書類は申請の種類(在留資格認定証明書交付申請・在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請)や個別の事情によって異なります。
扶養者に関する書類
- 在留カードのコピー
- パスポートのコピー
- 在職証明書または登記事項証明書
- 住民税の課税証明書・納税証明書(直近1〜2年分)
- 住民票(世帯全員のもの)
身分関係を証明する書類
- 婚姻証明書(配偶者の場合)
- 出生証明書(子どもの場合)
- 戸籍謄本または国籍国の公的証明書(日本語訳が必要な場合あり)
申請者本人の書類
- パスポート
- 写真(縦4cm×横3cm、規定に沿ったもの)
- 申請書(出入国在留管理庁の所定様式)
> 確認事項: 出入国在留管理庁の公式サイトで最新の必要書類リストを必ず確認してください。個別の事情(国籍、扶養者の職種、渡日の経緯など)により追加書類が求められる場合があります。
審査で見られるポイント
審査では「扶養者の経済力」「身分関係の実態」「税金・社会保険の遵守」が特に重視されます。
①扶養者の経済力(収入・資産)
家族全員を養えるだけの収入があるかどうかは、審査の核心です。年収の基準は法律上明記されていませんが、家族の人数・生活水準・日本での在留状況を総合的に勘案して判断されます。年収が低い場合でも、貯蓄や資産状況によって補えることもあります。
②身分関係の真正性
婚姻・親子関係が実態を伴うものかどうかも重視されます。書類上の関係だけでなく、交流履歴(写真・通話記録・手紙など)を提出することで、実態を補強できます。
③扶養の実態
扶養者が実際に家族を経済的に支えているか、同居や生活費の送金状況などが確認されることがあります。同居が難しい場合は、その理由を説明する書類を添付することが望ましいです。
④税金・社会保険の遵守状況
扶養者が住民税や所得税を適切に納めているか、年金・健康保険に加入しているかも審査に影響します。未納・未加入があると不許可になるリスクが高まるため、申請前に確認・解消しておくことが重要です。
家族滞在ビザが不許可になりやすい理由
不許可の主な原因は、扶養者の収入不足・書類の不備・税金の滞納・扶養実態の欠如です。
- 扶養者の年収が家族全員を養うには不十分と判断された
- 婚姻・親子関係の書類が不備、または翻訳が不正確
- 扶養の実態が認められなかった(別居・送金なし)
- 扶養者が税金・年金・保険料を滞納していた
- 扶養者の在留資格自体が更新できていなかった
- 申請書類の記載内容に矛盾・虚偽があった
- 扶養者が入管法違反(資格外活動など)を犯していた
> 不許可になっても、状況を整理して再申請できる場合があります。ただし、何度も申請を繰り返すことで審査が厳しくなることもあるため、初回から内容を丁寧に整えることが大切です。
ケース別の注意点
扶養者の職業や状況によって、必要な書類や審査の見方が異なります。
扶養者が中小企業・個人事業主の場合
会社員と異なり、収入の証明に工夫が必要です。確定申告書の写し・決算書・事業の安定性を示す書類などを補完的に提出することが求められます。
転職直後・就労開始直後の場合
在職期間が短い場合、収入の継続性を証明するのが難しくなります。雇用契約書や会社の業況を示す書類などで補強することが有効です。
留学ビザを持つ学生が扶養者の場合
留学生が家族を呼び寄せる場合、収入がない・少ないことが多く、奨学金や親族からの援助、十分な預金残高などで生計能力を示す必要があります。審査は慎重に行われます。
成人した子どもを扶養する場合
18歳を超えた子どもについては、扶養の必要性・実態がより厳しく問われます。学校への在学証明や、独立して生計を立てることが困難な理由などを丁寧に説明することが重要です。
申請前に確認すべきこと
申請前に確認すべき事項は、扶養者の状況・書類の種類・家族構成によって異なります。「自分のケースでは何が必要か」を正確に把握することが、スムーズな許可への近道です。
必要書類の種類・税金や社会保険の状況・身分関係書類の取得方法など、確認事項は個別の事情によって大きく異なります。海外から呼び寄せる場合は書類の準備から入国まで数か月かかることもあるため、早めに専門家に相談したうえで準備を進めることをお勧めします。
行政書士アーチ事務所に相談できること
「書類が多くてどこから手をつければいいか分からない」「自分のケースで申請できるか不安」——そうした方のために、行政書士アーチ事務所では以下のサポートを行っています。
| サポート内容 | 詳細 |
|---|---|
| 申請可否の判断 | 扶養者の在留資格・収入状況・家族構成などを確認し、申請の見通しをご説明します。 |
| 必要書類の整理 | お客様の状況に応じた書類リストの作成と取得方法のご案内を行います。 |
| 書類作成・翻訳対応 | 申請書・理由書の作成をサポートします。外国語書類の翻訳が必要な場合もご相談ください。 |
| 申請代行 | 入管への申請書類の提出(申請取次)を代行します。お客様が入管に出向く負担を軽減します。 |
| 不許可後の再申請 | 不許可になった理由を分析し、再申請に向けた戦略をご提案します。 |
英語・中国語でのご相談にも対応しております。初回相談の詳細はお気軽にお問い合わせください。
FAQ
Q1. 家族滞在ビザの在留期間はどのくらいですか?
家族滞在ビザの在留期間は3か月・6か月・1年・3年のいずれかです。扶養者の在留資格の期限に合わせて更新します。更新を忘れると「オーバーステイ(不法滞在)」となり、その後の在留資格取得に大きく影響するため注意が必要です。
Q2. 家族滞在ビザで日本に来てから働くことはできますか?
家族滞在の在留資格では原則として就労できません。アルバイトをする場合は「資格外活動許可」を入管に申請する必要があります。許可された場合は週28時間以内の就労が認められます。なお、長期休暇中の時間緩和(1日8時間以内)は在留資格「留学」の方のみに適用される特例であり、家族滞在の方には適用されません。年間を通じて週28時間が上限です。詳しくは「家族滞在ビザでアルバイトする場合の資格外活動許可」の記事もご覧ください。
Q3. 扶養者の年収はいくら以上必要ですか?
入管法に明確な年収基準は定められていません。家族の人数・生活費・居住地域・扶養者自身の生活状況などを総合的に見て判断されます。年収が低い場合でも、貯蓄残高が十分あれば許可される例もあります。個別の状況については専門家に確認することをお勧めします。
Q4. 国際結婚の場合、外国で結婚した証明書は使えますか?
外国で発行された婚姻証明書は使用できますが、日本語への翻訳文が必要です。また、書類の形式や認証方法が国によって異なるため、発行国の公証機関・アポスティーユ認証・在日大使館の認証などが別途必要になることがあります。
Q5. 家族滞在から別の在留資格に変更できますか?
一定の要件を満たせば、家族滞在から別の在留資格への変更は可能です。ただし、就労を目的とした変更(技術・人文知識・国際業務等)には、学歴・職歴・採用内定先の職務内容などが審査されます。また、永住申請には在留資格の種類に関わらず、独自の要件があります。詳しくは専門家にご相談ください。
まとめ
家族滞在ビザは、日本で働く外国人が配偶者・子どもと暮らすために欠かせない在留資格です。取得の可否は、扶養者の収入・税金の納付状況・身分関係書類の整備など、複数の要素が絡み合って決まります。
- 対象者は扶養者の「配偶者」と「子ども」。永住者・日本人の家族は別資格。
- 扶養者の経済力(収入・資産)と税金・社会保険の遵守が特に重視される。
- 必要書類は申請種別や個別事情によって異なる。
- 不許可になりやすいポイントは複数あり、個別の事情によって対応が異なる。
「自分のケースで申請できるか」「どんな書類が必要か」など、少しでも不安を感じたら、行政書士アーチ事務所へお気軽にご相談ください。お客様の状況を丁寧にヒアリングし、最適な手続きをご提案します。
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家族滞在ビザの申請・更新・変更について、初回のご相談を承っています。
*関連記事:就労ビザの配偶者・子どもを家族滞在で呼ぶ流れ / 家族滞在ビザの必要書類と理由書の書き方 / 家族滞在ビザでアルバイトする場合の資格外活動許可 / 家族滞在ビザが不許可になりやすい理由と対策*
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個人向けと企業向けの両方に対応
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