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ハローワークへの届出を忘れた場合のリスク|雇用保険・外国人雇用の未届出が招く問題
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「入社手続きが忙しくて雇用保険の届出が遅れてしまった」「外国人スタッフを雇ったが届出の存在を知らなかった」——こうしたケースは珍しくありません。
しかし、ハローワークへの届出の遅延・未届出は、罰則・従業員への不利益・遡及手続きの負担など、さまざまなリスクを引き起こします。
本記事では、雇用保険と外国人雇用状況届出のそれぞれについて、未届出・遅延のリスクと対処方法を解説します。
雇用保険の届出を忘れた場合
提出期限
雇用保険の資格取得届は、従業員を雇用した日の翌月10日までに提出する必要があります。
遅延・未届出のリスク
①従業員が失業給付を受けられない・受けにくくなる
雇用保険の未加入状態が続くと、退職後に従業員が失業給付を申請しようとした際に手続きができません。従業員から「なぜ加入させてもらえなかったのか」とトラブルになるケースがあります。
②遡及加入の手続きが必要になる
加入要件を満たしているにもかかわらず未加入だった場合、最大2年間遡及して加入手続きを行う必要があります。この場合、会社は過去2年分の雇用保険料(会社負担分・従業員負担分)を一括で納付しなければなりません。
③ハローワークから是正指導を受ける
ハローワークの調査や従業員からの申告により未届出が発覚した場合、是正指導を受けます。
④損害賠償請求を受けるリスク
未加入の結果、従業員が失業給付を受け取れなかった場合、会社が損害賠償請求を受ける可能性があります。
気づいた時点で速やかに対処する
届出漏れに気づいた場合は、速やかにハローワークに相談し、遡及手続きを行うことが重要です。放置すれば遡及期間を超えた部分は回復できなくなります。
外国人雇用状況届出を忘れた場合
提出期限
外国人を雇用・離職させた月の翌月末日までに届け出る必要があります。
遅延・未届出のリスク
①罰則(30万円以下の罰金)
外国人雇用状況の届出を怠った場合、または虚偽の届出をした場合は、30万円以下の罰金が科される可能性があります(労働施策総合推進法第40条)。「知らなかった」は免責されません。
②在留資格管理の欠如が発覚するきっかけになる
届出をしていないということは、在留カードの確認や在留期限の管理も不十分である可能性が高く、不法就労助長につながるリスクがあります。
③行政調査のきっかけになる
未届出が発覚すると、雇用状況全般についての調査が入る可能性があります。
気づいた時点で速やかに対処する
届出漏れに気づいた場合は、速やかにハローワークに届出書を提出します。遅延した場合でも提出することで、誠実な対応として評価される場合があります。
社会保険(年金事務所)の届出を忘れた場合との違い
ハローワークへの届出と混同されやすいのが、年金事務所への社会保険の届出(資格取得届)です。
| 届出先 | 対象 | 期限 | 遅延時のリスク |
|---|---|---|---|
| ハローワーク | 雇用保険資格取得届 | 翌月10日 | 遡及加入・損害賠償リスク |
| ハローワーク | 外国人雇用状況届出 | 翌月末日 | 30万円以下の罰金 |
| 年金事務所 | 社会保険資格取得届 | 入社から5日以内 | 遡及加入(最大2年) |
年金事務所への届出は期限がさらに短く(入社から5日以内)、遅延した場合は最大2年間遡及して保険料を徴収されます。
届出漏れを防ぐための実務的な対策
入社時チェックリストの作成
入社手続きに必要な届出をリスト化し、担当者が抜け漏れなく対応できる仕組みを作ります。
| 届出 | 届出先 | 期限 |
|---|---|---|
| 雇用保険資格取得届 | ハローワーク | 翌月10日 |
| 社会保険資格取得届 | 年金事務所 | 入社から5日以内 |
| 外国人雇用状況届出(非被保険者) | ハローワーク | 翌月末日 |
担当者を明確にする
入社手続きの担当者を明確にし、担当者が不在の場合のバックアップ体制も整えます。
外部委託の活用
社労士に給与計算・入退社手続きを委託することで、届出漏れのリスクを大幅に下げることができます。
まとめ
- 雇用保険の届出漏れは遡及加入(最大2年)・損害賠償リスクにつながる
- 外国人雇用状況届出の未届出は30万円以下の罰金の対象
- 気づいた時点で速やかにハローワークに相談・手続きすることが重要
- 社会保険の届出(年金事務所)も期限が短いため同時に確認する
- 入社チェックリストの整備・社労士への委託で届出漏れを予防できる
入退社手続き・届出管理のサポートについては、お気軽にご相談ください。
*本記事は2026年6月時点の法令に基づいています。*
*執筆:社会保険労務士アーチ事務所(大阪)*