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外国人従業員を雇う前に確認すべき在留資格|雇用主が知っておくべき基本

この記事のポイント

外国人を採用する際、「この人は日本で働けるのか」を雇用前に必ず確認しなければなりません。在留資格を確認せずに雇用した場合、会社も不法就労助長罪に問われるリスクがあります。

本記事では、就労が可能な在留資格の種類と、雇用主が採用前に行うべき確認事項を解説します。

なぜ在留資格の確認が必要か

日本に在留する外国人は、それぞれ許可された「在留資格」の範囲内でのみ活動できます。在留資格の範囲を超えた就労は「不法就労」となり、本人だけでなく雇用した会社も処罰の対象となります。

入管法第73条の2(不法就労助長罪) 不法就労と知りながら、または確認を怠って雇用した場合、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科される可能性があります。

在留資格の3つのパターン

パターン1:就労制限なし

以下の在留資格・身分を持つ方は、業種・職種を問わずフルタイムで就労できます。

在留資格概要
永住者永住許可を受けた方
日本人の配偶者等日本人と婚姻した外国人
永住者の配偶者等永住者と婚姻した外国人
定住者日系人等、法務大臣が認めた方

パターン2:在留資格の範囲内で就労可能

職種・業務内容が在留資格に定められた活動範囲に合致する場合のみ就労できます。

在留資格主な対象職種
技術・人文知識・国際業務エンジニア、通訳、翻訳、貿易、経理等
経営・管理会社経営者、管理職
技能外国料理の調理師、宝石職人等
介護介護福祉士
特定技能1号・2号製造、飲食、建設、介護等の特定産業分野
高度専門職高度な専門知識・技術を持つ人材
企業内転勤外国の事業所からの転勤者
「技術・人文知識・国際業務」は最も多く使われる就労系在留資格です。 ただし、単純作業・肉体労働・接客補助等は原則として対象外となります。

パターン3:原則就労不可(資格外活動許可が必要)

在留資格条件
留学資格外活動許可取得で週28時間以内(長期休暇中は1日8時間以内)
家族滞在資格外活動許可取得で週28時間以内
文化活動・短期滞在等原則就労不可

雇用前に会社が行う確認手順

ステップ1:在留カードの提示を求める

採用前に必ず在留カード(原本)を提示してもらいます。コピーではなく原本の確認が必須です。

ステップ2:在留資格と在留期限を確認する

在留カード表面で以下を確認します。

  • 在留資格の種類
  • 在留期限(期限切れでないか)
  • 就労制限の有無

ステップ3:就労制限の内容を確認する

在留カード裏面の「資格外活動許可欄」も必ず確認します。留学生など就労制限がある方が資格外活動許可を持っている場合、許可の範囲内での就労が可能です。

ステップ4:業務内容との適合を確認する

在留資格が就労可能であっても、実際に従事させる業務内容が在留資格の活動範囲に合致しているかを確認する必要があります。たとえば「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持つ方を、単純作業の工場ラインに就かせることはできません。

よくある間違い

×「在留カードを見せてもらったから大丈夫」
在留カードを確認しただけでは不十分です。在留期限・就労制限の有無・業務内容との適合まで確認が必要です。

×「本人が『働けます』と言ったから信じた」
本人の申告だけを根拠にした場合でも、確認を怠ったとして会社の責任が問われる可能性があります。

×「更新中だから問題ない」
在留期限が過ぎても「在留期間更新許可申請中」であれば引き続き在留・就労できる場合がありますが、「特例期間」の範囲内かどうかの確認が必要です。

ハローワークへの届出義務

外国人を雇用・離職した場合は、ハローワークへの届出が必要です。

雇用保険加入者は「雇用保険被保険者資格取得届・喪失届」の提出により外国人雇用状況届出を兼ねます。

雇用保険未加入者については、「外国人雇用状況届出書」を別途提出する必要があります。

届出を怠ったり、虚偽の届出を行った場合には、30万円以下の罰金の対象となります。

まとめ

  • 在留資格の確認は雇用前の法的義務であり、会社を守るための重要な手続き
  • 就労制限なし・制限あり・原則不可の3パターンを理解する
  • 在留カード原本の確認・在留期限・業務内容との適合まで必ずチェック
  • 雇用後はハローワークへの届出も忘れずに

外国人雇用に関するご不明点や在留資格の確認方法について、お気軽にご相談ください。

本記事は2026年6月時点の法令に基づいています。

執筆:社会保険労務士アーチ事務所(大阪)