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特定技能

特定技能外国人の退職時に必要な手続き【2026年最新版】

特定技能外国人が退職する際に企業が行うべき届出・手続きを自己都合・会社都合別に解説。入管への随時届出、ハローワーク届出、社会保険手続き、転職支援義務まで2025年4月改正を反映して説明します。

導入

「特定技能外国人が退職することになった。何をどこに届け出ればよいか」「期限はいつまでか」——受入れ企業の担当者から、こうしたご相談をよくいただきます。

特定技能外国人の退職は、日本人従業員の退職手続きに加えて、入管(出入国在留管理庁)への随時届出・ハローワークへの届出など、特定技能固有の対応が必要です。届出を怠ったり期限を過ぎたりすると、行政指導の対象になるほか、将来の特定技能外国人の受入れができなくなる可能性があります。

この記事では、以下の3点を中心に解説します。

  1. 退職パターン別(自己都合・会社都合)の必要届出と手順
  2. 入管・ハローワークへの届出の期限と注意点
  3. 退職後に企業が行うべきサポート

結論を先にお伝えすると、退職時に最も重要な届出は「雇用契約終了に係る随時届出(退職日から14日以内)」と「ハローワークへの外国人雇用状況届出(離職翌日から10日以内)」です。いずれも期限が短いため、退職が決まった時点から準備を始めることが重要です。

このページの要点

Q1. 特定技能外国人が退職した場合、入管への届出は必須ですか? はい。雇用契約が終了した場合(退職・解雇・契約期間満了など)は、退職日から14日以内に入管への随時届出が義務付けられています。届出を怠ると罰則の対象となり、将来の特定技能外国人の受入れが認められなくなる可能性があります。

Q2. 自己都合退職と会社都合退職で届出内容は変わりますか? はい、変わります。2025年4月の制度改正により、自己都合退職の場合は「受入れ困難に係る届出書」の提出が不要になりました。一方、会社都合退職(解雇・経営上の都合など)の場合は引き続き「受入れ困難に係る届出書」の提出が必要です。

Q3. ハローワークへの届出も必要ですか? はい。入管への届出に加えて、ハローワークへの「外国人雇用状況の届出(離職)」も必要です。提出期限は離職の翌日から10日以内です。雇用保険被保険者資格喪失届と合わせて提出できます。

Q4. 会社都合で退職させた場合、今後の受入れに影響はありますか? あります。直近1年以内に同種業務の日本人または特定技能外国人を企業都合で非自発的に離職させた場合、新たな特定技能外国人の受入れが認められなくなる可能性があります。

Q5. 退職後、外国人本人はどう対応すればよいですか? 退職後も在留資格「特定技能」は直ちに失効するわけではありませんが、就労できる状態を維持するためには速やかに転職先を見つけて在留資格変更申請を行うか、帰国する必要があります。企業として次の就職先探しへの協力や情報提供を行うことが求められます。

本文

特定技能外国人の退職パターン

特定技能外国人の退職は大きく2つのパターンに分かれ、それぞれ企業が行うべき手続きが異なります。

パターン主な例
自己都合退職本人の意思による退職・転職・帰国・在留期間上限到達など
会社都合退職解雇・経営上の人員整理・事業所閉鎖・契約期間満了による雇い止めなど

また、契約期間満了による雇用終了は厳密には「退職(辞職)」ではなく「雇用契約終了」です。特定技能1号は有期雇用契約が前提のため、会社が更新しない場合は「契約期間満了による雇用終了」として処理することが実務上適切です。

入管への随時届出(最重要・14日以内)

退職に伴い企業が入管に提出すべき主な随時届出は以下のとおりです。

【自己都合退職の場合】(2025年4月改正後の運用)

  • 特定技能雇用契約の終了又は締結に係る届出書(参考様式第3-1-2号)
  • → 退職日(雇用契約終了日)から14日以内に提出
  • 支援委託契約の終了又は締結に係る届出書(参考様式第3-3-2号)
  • → 登録支援機関に全部委託していた場合(他に支援対象者がいない場合)のみ必要

※2025年4月の制度改正により、自己都合退職の場合は「受入れ困難に係る届出書」の提出が不要になりました。退職申し出時点での届出も不要となり、実際の退職後の届出のみで対応できます。

【会社都合退職の場合】

  • 受入れ困難に係る届出書(参考様式第3-4号)
  • → 退職が決まった時点から14日以内に提出(退職日ではなく、退職させることが決まった日から起算)
  • 特定技能雇用契約の終了又は締結に係る届出書(参考様式第3-1-2号)
  • → 退職日(雇用契約終了日)から14日以内に提出
  • 受入れ困難となるに至った経緯に係る説明書(参考様式第5-11号)
  • → 「受入れ困難に係る届出書」に添付

注意:届出は登録支援機関に委託することはできません。随時届出は特定技能所属機関(企業)が自ら提出する義務があります。

ハローワークへの届出(10日以内)

入管への届出に加えて、管轄のハローワーク(公共職業安定所)への届出も必要です。

  • 外国人雇用状況の届出(離職)
  • → 離職の翌日から10日以内に提出
  • → 雇用保険被保険者資格喪失届と合わせて提出できます

届出書の裏面には在留資格・在留期間・国籍など外国人固有の記載項目があります。記入漏れがないよう注意してください。

社会保険・労働保険の手続き

退職に伴い、日本人従業員と同様に以下の手続きが必要です。

手続き期限の目安
健康保険・厚生年金の資格喪失届退職日の翌日から5日以内
雇用保険の被保険者資格喪失届退職日の翌日から10日以内
離職票の発行本人が希望する場合は速やかに
源泉徴収票の発行退職後1か月以内
退職証明書の発行本人が請求した場合は速やかに

脱退一時金(年金)について 外国人が帰国する場合、厚生年金保険料の一部を「脱退一時金」として請求できる制度があります(在留資格を喪失して出国後2年以内に請求可能)。本人への事前説明と必要書類の案内を行うことが望ましいです。

転職支援義務(会社都合退職の場合)

支援計画に基づき、会社都合(非自発的離職)で退職させる場合は、転職支援を行う義務があります。

転職支援の主な内容 - 転職先あっせんの努力 - 推薦状の作成・提供 - 転職活動に必要な情報の提供(ハローワーク、転職サービスの案内など) - 在留資格上の手続きに関する情報提供

自己都合退職の場合でも、外国人本人が次の就職先を探せるよう退職証明書の発行・在留資格に関する情報提供など、できる範囲での協力が望ましいです。

退職後の外国人本人の在留状況

退職後も在留資格「特定技能」の在留期限が残っている間は、日本に在留することは可能です。ただし、特定技能の在留資格は「所属機関での就労」を前提としているため、退職後に別の仕事をすることは原則できません。

退職後の主な選択肢は以下のとおりです。

  • 転職して在留資格変更許可申請を行う:新しい受入れ企業のもとで手続きを行い、引き続き就労する
  • 帰国する:在留期限内に帰国手続きを行う
  • 他の在留資格への変更:要件を満たす場合は他の在留資格(技術・人文知識・国際業務など)への変更を検討する

退職後、外国人本人が適切な行動を取らなければ在留資格が取り消されるリスクもあります。企業として、退職後の在留上の注意点を本人が理解できる言語で説明しておくことが重要です。

会社都合退職が今後の受入れに与える影響

直近1年以内に同種業務に従事する特定技能外国人または日本人労働者を企業都合で非自発的に離職させた場合、新たな特定技能外国人の受入れが認められなくなる可能性があります(欠格事由への該当)。

やむを得ない事情がある場合でも、この点を念頭に置いて対応することが重要です。整理解雇などを行う際は、事前に専門家に相談することをおすすめします。

退職時に企業がよくつまずくポイント

届出期限を見落とす 入管への随時届出は退職日から14日以内と期限が短く、通常の退職手続きに追われて届出を忘れるケースがあります。退職が決まった時点で届出スケジュールを設定しておくことが重要です。

自己都合・会社都合の区別の誤り 2025年4月改正後は自己都合と会社都合で届出書類が変わります。誤った区分で届出を行うと再提出が必要になることがあります。

登録支援機関への委託終了漏れ 登録支援機関に全部委託していた場合、退職に伴い委託契約の終了に係る届出が必要になるケースがあります(他に支援対象者がいる場合は不要)。確認を怠るケースがあるため注意が必要です。

脱退一時金の説明漏れ 外国人本人が年金の脱退一時金について知らないまま帰国してしまうケースがあります。退職・帰国前に制度の存在を説明しておくことが重要です。

当事務所に相談できること

行政書士アーチ事務所では、特定技能外国人の退職に関して以下のサポートを提供しています。

  • 随時届出の書類作成サポート:退職理由・退職パターンに応じた届出書類の整理・作成をサポートします。
  • 退職後の在留状況の確認:退職後の外国人本人の在留資格上の対応について情報提供します。
  • 転職受入れ先としての申請サポート:退職した特定技能外国人を新たに採用する企業向けの在留資格変更申請もサポートします。
  • 登録支援機関としての継続サポート:退職・転職を含めた在留期間中の支援記録管理・届出対応を受託します。

「退職に伴う届出を何から始めればよいか整理したい」という段階からのご相談も歓迎しています。

FAQ

Q1. 退職届は日本語で書かせてよいですか? 退職届の書式は法令で定められていませんが、外国人本人が内容を理解できるよう、本人が理解できる言語での確認・説明が重要です。実務上は「雇用契約終了確認書」などの書面で終了の合意を明確にする方法が有効です。

Q2. 突然行方不明になった場合はどうすればよいですか? 行方不明(失踪)は随時届出の対象となります。行方不明が判明した時点から14日以内に入管への届出が必要です。行方不明者の発生は企業の欠格事由につながる可能性があるため、早急に対応することが重要です。

Q3. 在留期間中に帰国することになった場合も届出は必要ですか? はい。雇用契約を終了して帰国する場合は、退職の場合と同様に随時届出が必要です。

Q4. 支援委託契約はいつ終了すればよいですか? 雇用契約の終了に合わせて支援委託契約も終了するのが一般的です。他に支援対象者がいる場合は支援委託契約全体は継続となり、退職者分の届出のみが必要です。

Q5. 退職後、外国人本人がすぐに転職先を見つけられない場合はどうなりますか? 在留期限内であれば日本に滞在できますが、就労はできません。転職活動のための猶予期間は制度上保障されていないため、できるだけ早く次の受入れ企業を見つけることが重要です。必要に応じてハローワークや転職支援サービスの情報を提供してください。

Q6. 退職理由の記載方法に決まりはありますか? 入管への届出書では退職理由の正確な記載が求められます。虚偽の記載は罰則の対象となりますので、事実に基づいて正確に記載してください。

Q7. 退職後に脱退一時金を請求するために会社は何か書類を出す必要がありますか? 脱退一時金の請求は外国人本人が行いますが、厚生年金被保険者期間を証明する書類(年金手帳や被保険者記録照会など)が必要になることがあります。退職時に年金手帳・源泉徴収票などを適切に本人に返却・発行しておくことが重要です。

Q8. 2025年4月改正で何が変わりましたか? 最も大きな変更は、自己都合退職の場合に「受入れ困難に係る届出書」の提出が不要になったことです。退職の申し出時点での届出も不要となり、実際の退職後の雇用契約終了届出のみで対応できるようになりました。会社都合退職の場合は従来どおり受入れ困難届の提出が必要です。

まとめ

特定技能外国人の退職時には、通常の労務手続きに加えて入管への随時届出(退職日から14日以内)・ハローワークへの届出(離職翌日から10日以内)が必要です。2025年4月の制度改正により、自己都合退職の場合は「受入れ困難に係る届出書」が不要になりましたが、雇用契約終了に係る届出は引き続き必要です。

届出の期限は非常に短いため、退職が決まった時点で準備を始めることが重要です。制度は引き続き変更される可能性があるため、届出前に最新の様式と提出要件を入管の公式情報で確認することを忘れないようにしてください。

企業が次に確認すべきこと

  1. 退職が自己都合か会社都合かを確認し、必要な届出書類を特定する
  2. 入管への随時届出(退職日から14日以内)のスケジュールを確認する
  3. ハローワークへの届出(離職翌日から10日以内)を準備する
  4. 社会保険・労働保険の資格喪失手続きを進める

退職に伴う届出・書類作成についてご不明な点がある企業様は、行政書士アーチ事務所へお気軽にご相談ください。

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