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特定技能

自社支援に必要な支援責任者と支援担当者【要件・選任・注意点】

特定技能の自社支援に必要な支援責任者・支援担当者の要件・選任方法・注意点を解説。兼任の可否、中立性の確保、欠格事由、担当者変更時の届出まで行政書士が説明します。

導入

「自社支援を始めたいが、支援責任者と支援担当者はどう選べばよいか」「現場の上司が支援担当者を兼任してよいか」「過去の経験がない社員でも選任できるか」——自社支援への切り替えを検討する企業の担当者から、こうした質問をよくいただきます。

特定技能1号の自社支援を行うには、企業内に「支援責任者」と「支援担当者」を選任することが必要です。それぞれに要件があり、単に「担当者を決める」だけでは不十分です。要件を満たさない人物を選任すると、自社支援が認められない場合があります。

この記事では、以下の3点を中心に解説します。

  1. 支援責任者・支援担当者それぞれの要件
  2. 選任時の注意点(中立性・欠格事由・兼任の可否)
  3. 担当者変更時の手続き

結論を先にお伝えすると、支援責任者・支援担当者の共通要件は「欠格事由に該当しないこと」「外国人の所属部署の直接的な管理に関与しない立場であること」です。加えて、企業または担当者のいずれかに「過去2年以内の外国人雇用・生活相談経験」が必要です。

このページの要点

Q1. 支援責任者と支援担当者は別の人でなければなりませんか? いいえ、兼任することができます。ただし兼任する場合も、それぞれの要件を満たしている必要があります。

Q2. 外国人の直属の上司が支援責任者・担当者になれますか? 原則としてなれません。支援責任者・支援担当者は、特定技能外国人が所属する部署の業務を直接管理する立場にある者は選任できないとされています(中立性の確保)。

Q3. 過去の外国人雇用経験がない社員は支援責任者・担当者になれませんか? 企業全体または担当者個人に過去2年以内の実績があれば選任できます。企業に実績があれば、個人に実績がなくても選任できます。要件の詳細は制度改正で変わる場合があるため、最新情報の確認が必要です。

Q4. 外部の人(社員以外)を支援責任者・担当者にできますか? いいえ。支援責任者・支援担当者は受入れ企業の役員または職員(雇用関係のある社員)の中から選任する必要があります。外部の人に委託することはできません。

Q5. 支援担当者が退職した場合はどうすればよいですか? 速やかに後任を選任し、支援計画変更に係る届出(変更日から14日以内)を入管へ提出する必要があります。後任の確保が困難な場合は、一時的に登録支援機関への委託を検討することも選択肢です。

本文

支援責任者・支援担当者の役割

特定技能1号の自社支援では、支援責任者と支援担当者がそれぞれ以下の役割を担います。

支援責任者の主な役割 - 支援計画の作成・管理 - 支援担当者の監督 - 支援の実施状況の確認 - 支援状況に関する届出の管理 - 支援記録の作成・保管の管理 - 関係機関(所管省庁・入管など)との連絡調整

支援担当者の主な役割 - 10項目の義務的支援の実際の実施 - 定期面談の実施・記録作成 - 日常的な相談・苦情対応 - 生活支援(住居・公的手続きなどのサポート) - 支援実施状況の報告

支援責任者と支援担当者は兼任することができます。ただし兼任する場合も、双方の要件をそれぞれ満たしていることが必要です。

支援責任者の選任要件

支援責任者は以下のすべての要件を満たす必要があります。

①受入れ企業の役員または職員であること 外部の人間(コンサルタント・行政書士など)を支援責任者に選任することはできません。雇用関係のある役員または社員の中から選任します。

②以下のいずれかの実績・経験要件を満たすこと

要件内容
パターンA企業が過去2年以内に就労系在留資格を持つ外国人の受入れまたは管理を適正に行った実績があり、かつ役員または職員の中から選任すること
パターンB選任する人物が過去2年以内に就労系在留資格を持つ中長期在留者の生活相談業務に従事した経験を有すること
パターンC上記と同程度に支援業務を適正に実施できると入管庁長官が認めた者であること

パターンAは「企業」に実績があれば個人の経験不問です。パターンBは「個人」に経験があれば企業の実績不問です。

③外国人が所属する部署の業務を直接管理する立場にないこと(中立性の確保) 特定技能外国人の直属の上司や、その外国人の業務を直接評価・指揮する立場の人物は選任できません。

④欠格事由に該当しないこと 過去5年以内に出入国・労働関係法令の違反がないことなど、欠格事由に該当しないことが必要です。

支援担当者の選任要件

支援担当者の要件は支援責任者と基本的に同様です。

①受入れ企業の役員または職員であること

②実績・経験要件(支援責任者と同様) 支援責任者と同じパターンA・B・Cのいずれかを満たす必要があります。

③外国人が所属する部署の業務を直接管理する立場にないこと 外国人の直属の上司や、業務を直接指揮・評価する立場にある人物は担当者として望ましくないとされています。外国人が担当者に相談しやすい中立的な立場の人物を選任することが重要です。

④欠格事由に該当しないこと

中立性の確保:なぜ上司は担当者になれないのか

支援責任者・支援担当者が外国人の所属部署の管理に関与しないことが求められる理由は、支援の「中立性」を確保するためです。

外国人が職場でのハラスメントや不当な労働条件などの問題を抱えていても、直属の上司が担当者では相談しにくくなります。中立的な立場の担当者がいることで、外国人が安心して相談できる環境が整います。

入管の公式Q&Aでは「代表取締役、当該外国人が所属する部署を監督する長など、組織図で縦のラインにある者は適格性がない」と明確に示されています。社長(代表取締役)は全社員に対して指揮命令権を持つため、原則として支援責任者・支援担当者にはなれません。また、受入れ機関の役員の配偶者・2親等以内の親族・役員と社会生活上密接な関係を有する者も適格性がないとされています。

実務上の対応例 - 人事部・総務部など管理部門の社員を担当者に選任する - 外国人が所属する現場部門と異なる部署の社員を担当者に選任する

なお、規模の小さな会社(社長+現場作業員のみなど)では、現場部門と管理部門が分かれていないため担当者を選任できないケースがあります。そのような場合は登録支援機関への全部委託が現実的な対応となります。

欠格事由の確認

支援責任者・支援担当者には以下の欠格事由に該当しないことが必要です。

  • 過去5年以内に出入国または労働に関する法令の違反があること
  • 禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から5年を経過していない者
  • 過去に特定技能の取消処分を受けた機関の役員であった者(一定期間内)
  • その他、法令で定められた欠格事由

欠格事由の詳細は入管の運用要領で確認してください。選任前に担当者候補が欠格事由に該当しないことを確認しておくことが重要です。

支援責任者・担当者の兼任について

支援責任者と支援担当者は同一人物が兼任することができます。小規模な企業では兼任するケースが多くあります。

兼任する場合も双方の要件をすべて満たしていることが必要です。また、複数の特定技能外国人を受け入れている場合は、1人の担当者が複数名を担当することも可能ですが、対応可能な範囲内にとどめることが重要です。

担当者変更時の手続き

支援責任者または支援担当者が変更になった場合は、以下の手続きが必要です。

①支援計画書の変更 新しい担当者の情報(氏名・役職・経験など)を反映した支援計画書を作成します。

②入管への随時届出(変更日から14日以内) 支援計画変更に係る届出書(参考様式第3-2号)を変更が生じた日から14日以内に入管へ提出します。

担当者の退職・異動が突然発生する場合もあるため、後任候補をあらかじめ検討しておくことが重要です。後任の確保が難しい場合は、一時的に登録支援機関への委託を検討することも選択肢の一つです。

外国語対応体制の確保

支援責任者・担当者が外国語を話せない場合でも、外国人が理解できる言語での支援体制を確保することが求められます。

主な対応方法としては以下があります。

  • 外国語対応できる社員を別途確保して通訳として活用する
  • 外部の通訳サービスを活用する(電話通訳・ビデオ通訳など)
  • 多言語翻訳アプリを活用する(ただし重要な説明は通訳が望ましい)

面談や生活相談など重要な場面では、正確な意思疎通のために通訳を介することが重要です。

当事務所に相談できること

行政書士アーチ事務所では、支援責任者・支援担当者の選任に関して以下のサポートを提供しています。

  • 選任要件の確認:候補者が支援責任者・担当者の要件を満たすかを確認します。
  • 支援計画書への反映:選任した担当者情報を正確に支援計画書に記載するサポートをします。
  • 届出書類の作成:担当者変更時の随時届出書類の作成をサポートします。
  • 移行期間中の支援受託:適切な担当者の選任ができるまでの間、登録支援機関として支援業務を継続することも可能です。

「候補者が要件を満たすか確認したい」という段階からのご相談も歓迎しています。

FAQ

Q1. 支援責任者は常勤でなければなりませんか? 常勤が求められますが、非常勤の役員であっても要件を満たせる場合があります。個別の状況によって異なるため、不明な場合は専門家にご確認ください。

Q2. 社長(代表取締役)が支援責任者になれますか? 原則としてなれません。入管の公式Q&Aでは「代表取締役、当該外国人が所属する部署を監督する長など、組織図で縦のラインにある者は当該外国人を監督する立場にあることから適格性がない」と明記されています。社長は全社員に対して指揮命令権を持つ立場であるため、中立性の要件を満たさないと判断されます。

Q3. 支援責任者と支援担当者に資格は必要ですか? 特定の資格は不要ですが、要件(実績・経験・欠格事由非該当・中立性)を満たしていることが必要です。外国語能力は必須要件ではありませんが、外国語対応体制の確保は必要です。

Q4. 支援担当者が複数いてもよいですか? はい。複数名を支援担当者として選任することは可能です。受入れ人数が多い場合は複数名で分担することが有効です。

Q5. 支援責任者・担当者の情報は外国人本人に伝える必要がありますか? はい。外国人本人が担当者に相談できるよう、担当者の氏名・連絡先を外国人が理解できる言語で伝えることが支援計画の実施として求められます。

Q6. 外国人と同じ国籍の社員を担当者にすることはできますか? はい、可能です。同じ国籍・言語の社員が担当者になることで、言語面での対応がスムーズになるメリットがあります。ただし要件(中立性・欠格事由など)を満たしていることが前提です。

Q7. 担当者が産休・育休に入った場合はどうすればよいですか? 代わりの担当者を選任し、支援計画変更の届出を行います。担当者が長期不在になる場合は早めに後任を手配することが重要です。

Q8. 支援責任者と支援担当者を同じ人が兼ねる場合、何か制限はありますか? 兼任自体は認められています。兼任する場合でも、支援責任者・支援担当者それぞれの要件を満たしていることと、外国人の所属部署の直接管理に関与しないことが必要です。

まとめ

自社支援を行うには、要件を満たした支援責任者と支援担当者を企業内から選任することが必要です。共通の重要ポイントは、①受入れ企業の役員または職員であること、②過去2年以内の外国人雇用・生活相談経験(企業または個人)、③外国人所属部署の直接管理への非関与(中立性の確保)、④欠格事由への非該当、の4点です。

担当者の変更が生じた場合は14日以内の随時届出が必要です。後任を確保できない場合の対応策も事前に検討しておくことが重要です。

企業が次に確認すべきこと

  1. 候補者が支援責任者・担当者の要件(実績・経験・中立性・欠格事由)を満たしているか確認する
  2. 外国人が理解できる言語での支援体制(社内対応または外部通訳)を確保できるか確認する
  3. 担当者が変更になった場合の後任確保の流れを社内で整理しておく
  4. 選任した担当者の情報を支援計画書に正確に反映する

支援責任者・担当者の選任要件の確認・支援計画書への反映についてご不明な点がある企業様は、行政書士アーチ事務所へお気軽にご相談ください。

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