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外国人雇用

外国人社員の社会保険・雇用保険の基本【行政書士が解説】

外国人社員の社会保険(健康保険・厚生年金)・雇用保険・労災保険の加入要件・手続き・外国人特有の注意点(社会保障協定・脱退一時金・ワーキングホリデーの扱い)を行政書士が解説します。

外国人社員の社会保険・雇用保険の加入は、日本人と同じ基準で判断します。「外国人だから加入不要」は誤りで、要件を満たせば加入義務が生じます。ただし社会保障協定・脱退一時金・在留資格による違いなど、外国人特有の論点もあります。この記事で基本を整理します。

行政書士アーチ事務所では外国人雇用に関する企業からのご相談をお受けしています。「外国人は社会保険に入れなくていい」「本人が拒否しているから加入させていない」というケースは法令違反です。正しい知識で適切な対応を整えてください。

基本原則:国籍で区別しない

日本の社会保険・労働保険は、就労可能な在留資格を持って適法に就労している外国人には、日本人と同じ基準で適用されます。国籍・在留資格の種類・永続的に日本に住む意思の有無は、加入要件の判断に影響しません。

外国人本人が「加入したくない」と言っても、要件を満たす場合は加入させる義務が会社にあります。本人の意思で加入を免除することはできません。未加入のまま放置すると、会社に対して追徴金・罰則のリスクが発生します。

健康保険・厚生年金(社会保険)

加入義務の発生条件

法人(株式会社・合同会社など)は、従業員1人でも雇用すれば強制適用事業所となり、要件を満たす全従業員を健康保険・厚生年金に加入させる義務があります。

フルタイム勤務(週の所定労働時間がフルタイムの3/4以上、概ね週30時間以上)の場合は原則加入対象です。

短時間労働者(パート・アルバイト)の場合は以下の全要件を満たすと加入対象になります。

  • 従業員数51人以上の事業所(特定適用事業所)
  • 週の所定労働時間が20時間以上
  • 月額賃金が88,000円以上
  • 2か月を超える雇用見込み
  • 学生でないこと

手続き

入社後5日以内に「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届」を年金事務所または加入健康保険組合に提出します。

外国人の場合、マイナンバー未取得の場合は「ローマ字氏名届」の提出が必要になります。

雇用保険

加入要件

次の両方を満たす外国人労働者は雇用保険の加入対象です。

  • 週の所定労働時間が20時間以上
  • 31日以上の雇用見込みがある

在留資格別の注意点

ワーキングホリデー(特定活動)で就労する外国人は、雇用保険の加入対象外です。誤って加入させてしまった場合は取消手続きが必要になります。採用前に在留資格を確認してください。

留学生のアルバイトは、原則として昼間学生は雇用保険の加入対象外です。ただし卒業見込みで入社後も継続勤務予定の場合や、休学中の場合は対象になります。

手続き

入社後、原則として翌月10日までに「雇用保険被保険者資格取得届」をハローワークに提出します。この手続きが「外国人雇用状況の届出」を兼ねます。

申請書の国籍・在留資格欄には在留カード番号を記入します。

労災保険

労災保険はすべての労働者に適用されます。雇用形態・在留資格・国籍を問わず、1人でも労働者を雇用する事業主は加入義務があります。保険料は全額会社負担です。

不法就労状態の外国人であっても、労働者として労災事故に遭った場合は労災保険の給付対象になります。

外国人特有の論点

社会保障協定

日本はドイツ・アメリカ・フランスなど複数の国と社会保障協定を締結しています(2025年11月時点で23か国と発効済み)。

協定相手国から派遣されて一時的に日本で就労する外国人は、一定の条件のもとで日本の年金制度への加入が免除され、母国の制度のみに加入することができます。これにより保険料の二重負担を防ぐことができます。

社会保障協定は締結国によって内容が異なります(「保険料の二重負担防止のみ」の国と「年金加入期間の通算も可能」な国があります)。中国・韓国・イギリス・イタリアは二重負担防止のみです。詳細は日本年金機構の公式サイトで確認してください。

脱退一時金

厚生年金に6か月以上加入した外国人が帰国した場合、日本に住所を有しなくなった日から2年以内に「脱退一時金」を請求できます。払い込んだ保険料の一部が払い戻される制度です。

会社側は外国人社員の退職・帰国時にこの制度を説明し、請求手続きをサポートすることがトラブル防止につながります。

家族の扶養

外国人社員が家族を健康保険の被扶養者にすることは可能ですが、以下の条件があります。

  • 生計を維持していること
  • 家族が日本国内に住所(住民票)を有していること

海外在住の家族を被扶養者にすることは原則できません。

よくある質問

Q. 外国人社員が「年金に加入したくない、どうせ帰国するから」と言っています。加入させなくてもよいですか?

A. 加入要件を満たす場合は、本人の意思に関わらず加入させる義務があります。帰国時に脱退一時金として一部返還される制度があることを説明し、制度の趣旨を理解してもらうことが重要です。未加入のまま放置すると会社に罰則・追徴金のリスクが生じます。

Q. 短期間(3か月)の雇用契約の外国人は社会保険に加入させなくてよいですか?

A. 雇用契約が2か月以内の場合は原則として健康保険・厚生年金の加入対象外ですが、3か月の雇用契約は加入対象になります。また実態として2か月を超えて継続雇用が見込まれる場合も当初から加入対象となります。形式的な契約期間ではなく雇用の実態で判断されます。

Q. 社会保険の手続きで外国人特有の書類はありますか?

A. マイナンバーを取得していない外国人の場合、健康保険・厚生年金の手続き時に「ローマ字氏名届」の提出が必要です。また氏名のローマ字表記とパスポート表記の整合性確認も重要です。雇用保険の資格取得届には在留カード番号の記入欄があります。

Q. 外国人社員が退職・帰国する際に会社がすべき手続きは何ですか?

A. 健康保険・厚生年金の資格喪失届(退職日の翌日が喪失日)を年金事務所に提出します。雇用保険の被保険者資格喪失届もハローワークに提出します。これらの手続きが外国人雇用状況の離職届出を兼ねます。脱退一時金制度についても本人に説明することをお勧めします。

まとめ

外国人社員の社会保険・雇用保険は「国籍ではなく労働実態で判断する」が基本です。就労可能な在留資格で要件を満たす労働条件であれば、日本人と同じく加入義務が発生します。

外国人特有の論点として、社会保障協定による二重加入の免除・脱退一時金・ワーキングホリデーの雇用保険適用除外などを把握しておくことで、採用後のトラブルを防ぐことができます。

手続きの詳細や個別の判断に不安がある場合は、社会保険労務士または入管業務を専門とする行政書士へのご相談をお勧めします。

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本記事は日本年金機構・厚生労働省の公式情報および実務経験をもとに作成しています。制度の詳細は個別事情により異なります。最新情報は必ず各公式サイトでご確認ください。

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