自社支援切り替えに必要な書類一覧|登録支援機関からの移行手続きを解説
特定技能外国人の受入れにおいて、登録支援機関への委託費用は大きな負担となっています。月額2万円から4万円程度の支援委託費を削減するため、自社支援への切り替えを検討される企業が増えています。
この記事では、登録支援機関への委託から自社支援へ切り替える際に必要な書類を網羅的に解説します。書類の準備漏れは申請の遅延や不許可の原因となりますので、実務担当者の方はぜひ最後までお読みください。
自社支援切り替えの前提条件を確認する
必要書類の準備に入る前に、そもそも自社支援が可能かどうかを確認する必要があります。以下の要件をすべて満たしていなければ、自社支援への切り替えはできません。
受入機関が満たすべき基本要件
- 過去2年間に中長期在留者の受入れ経験があること、または支援責任者・支援担当者が一定の経験を有すること
- 外国人が十分に理解できる言語で支援を行える体制があること
- 支援の状況に関する文書を作成し、雇用契約終了日から1年以上保存する体制があること
- 支援責任者および支援担当者が選任されていること
- 支援計画に基づく支援を適切に実施できる体制があること
特に「外国人が理解できる言語での対応」は重要なポイントです。ベトナム人材であればベトナム語、インドネシア人材であればインドネシア語での対応が求められます。社内に対応できる人材がいない場合は、通訳の確保方法についても検討が必要です。
自社支援切り替えに必要な書類一覧
それでは、自社支援への切り替え時に必要となる書類を具体的に見ていきましょう。書類は大きく「届出関係」「変更届出関係」「支援体制に関する書類」の3つに分類できます。
登録支援機関との委託契約終了に伴う届出書類
- 支援委託契約に係る届出書(参考様式第3-3号)
- 届出書に係る届出(届出事項の変更)
- 登録支援機関との支援委託契約書の写し(終了を証明するもの)
自社支援体制を証明する書類
自社支援への切り替えに必要な書類の中で、最も重要なのが支援体制を証明する書類です。これらの書類によって、登録支援機関に頼らずとも適切な支援が実施できることを入管に示す必要があります。
- 1号特定技能外国人支援計画書(参考様式第1-17号)
- 支援責任者の就任承諾書および誓約書(参考様式第1-19号)
- 支援担当者の就任承諾書および誓約書(参考様式第1-21号)
- 支援責任者の履歴書
- 支援担当者の履歴書
- 支援責任者および支援担当者の適合性に関する誓約書
支援体制の実効性を示す書類
- 中長期在留者の受入れ実績を証明する書類(過去2年分の雇用契約書等)
- 多言語対応が可能であることを示す書類(通訳の雇用契約書、業務委託契約書など)
- 相談苦情対応体制を示す書類(対応フロー、担当者連絡先一覧など)
- 支援実施体制に関する資料(社内規程、マニュアル等があれば添付)
書類作成時の注意点とよくあるミス
支援計画書作成のポイント
自社支援切り替えの必要書類の中で、支援計画書は最も慎重に作成すべき書類です。登録支援機関に委託していた際の支援計画書と大きく内容が変わることはありませんが、実施主体が自社に変わるため、具体的な実施方法や担当者を明確に記載する必要があります。
特に以下の項目については、具体的かつ現実的な内容を記載してください。
- 事前ガイダンスの実施方法と使用言語
- 出入国時の送迎体制
- 生活オリエンテーションの内容と実施時期
- 日本語学習の支援内容
- 相談苦情対応の具体的な方法
- 定期面談の実施頻度と方法
よくある書類不備とその対策
実務上、以下のような不備で補正を求められるケースが多く見られます。
- 支援責任者と支援担当者が同一人物で、バックアップ体制が不明確
- 多言語対応の具体的な方法が記載されていない
- 中長期在留者の受入れ実績の証明書類が不足
- 支援計画と実際の支援体制に齟齬がある
書類の形式的な不備だけでなく、内容の整合性も重要です。支援計画書に記載した内容を実際に実行できる体制があることを、他の提出書類でも一貫して示す必要があります。
届出先と届出期限
自社支援切り替えに必要な書類を準備したら、届出期限に注意して提出してください。登録支援機関との支援委託契約の変更や終了については、変更が生じた日から14日以内に届出を行う義務があります。
届出先は、受入機関の本店所在地を管轄する地方出入国在留管理局です。届出は窓口への持参のほか、郵送や出入国在留管理庁電子届出システムでも可能です。電子届出システムを利用する場合は、事前に利用者登録が必要となりますのでご注意ください。
自社支援への切り替えで得られるメリット
最後に、自社支援への切り替えによる具体的なメリットを整理しておきましょう。
- 登録支援機関への委託費用(月額2万円〜4万円×人数分)の削減
- 外国人材との直接的なコミュニケーション強化による定着率向上
- 支援内容の柔軟なカスタマイズが可能
- 自社のノウハウ蓄積による将来的な受入体制強化
一方で、支援業務の工数増加や、法改正への対応など新たな負担も生じます。自社の状況を踏まえて、切り替えのタイミングを検討することをお勧めします。
まとめ
自社支援への切り替えには、届出書類から支援体制を証明する書類まで、多岐にわたる書類の準備が必要です。特に支援計画書と支援責任者・担当者に関する書類は、自社の支援体制を適切に反映した内容で作成することが重要です。
自社支援切り替えの必要書類について不明点がある場合や、書類作成にご不安がある場合は、特定技能制度に精通した専門家にご相談ください。適切な準備と手続きにより、スムーズな切り替えが可能となります。
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